枕に顔をうずめたら

とりとめのないことをつらつらと書き綴るブログ。持て余した感情の最後の地。

同じ場所から違う世界を

生まれた時からずっと一緒に過ごしてきた大人との夕飯時。今日は会話がほぼなかった。というか、私が拒絶した。

初めて自発的に話すことをやめた。喧嘩中で話さないだとか、どちらかが不機嫌だとかいう理由で会話をしないことは多々あったが、今回の静寂は今までとは明らかに違う。

なぜか急に話す気が起きなくなった。なぜだろうと思いながら黙々と食事をしていた。最近あまり眠れていないから話す気が起きないのか。ただ単に疲労によるものか。心の内で理由を挙げてはみるものの、どれもしっくりこなかった。

急に機嫌を損ねた(ように見えたと思う)私に対してどう振る舞えばいいのかわからなくなってしまったであろうその人は、食事を終えたら自室へ向かった。その後何度か私のいる場所に訪れてきたので会話をしてはいたが、私はどうしてもぶっきらぼうな受け答えしかできなかった。

 

話しているうちにわかったことがある。私はその人と同じ場所にいながらも、違う世界を望んでしまっているのだ。そして、その人も私と違う世界で生きることを望んでいる。離れたいわけではなく、行きたいもしくは行けるであろう世界を知らぬ間に違えてしまっていた。

だから、私はその人の心のサインを無意識のうちに察知し、私自身もまた、自分の迷いや不安や期待を自覚していたようにおもう。

もうお別れしなければいけないのだと気づいてしまっただけの話だった。

世界も人も、わたしも、荒波と激情に呑まれていく。